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オンブズえひめとの邂逅

愛媛県警巡査部長
仙波敏郎 氏
仙波 言ってきたように、公金の私的流用が長年行なわれてきた。今も基本的には同じことが行われている。大洲署の元会計課長が暴露した不正は事実なんですよ。ただ、動機は不純だったと思います。
おそらくは圧力に屈したんでしょう、そのせいで、事実を話したのに十分な信頼が得られなかった。この問題についての調査結果はデタラメなものに終わった。
その後の県議会でも、まともな議論は行われなかった。県議会議員はよほど不勉強な人でない限り、警察の不正は知っていますよ。マスコミも音なしでしたよ。「せめて、マスコミだけでも」と期待しましたが、結局何もしませんでしたね。僕はこの成り行きに失望しました。
そういう中で告発記者会見の前年の04年11月18日にオンブズえひめの弁護士さんに県警本部の前でバッタリ出会ったわけです。告発の2ヶ月ほど前ですね。
運営者 その弁護士の先生と仙波さんがなぜ面識があったかというと、後で述べる仙波さんの息子さんが絡んだ事件でお世話になったからなんですよね。
仙波 で、何事ですかと尋ねると、「われわれは裏金の問題を解明する必要があると考えて、そのことについての申し入れ書を持ってきたんだ」とおっしゃるわけです。
それを聞いて私は、オンブズマンが何をしている団体なのかということを初めて知ったわけです。存在は知っていましたよ、もちろん。しかし、活動内容までは知りませんでした。
それで私はその時に、「先生、そういうことをいくら言っても無駄ですよ。僕以外は全員どっぷり裏金につかっていますから。何も言うはずないですよ。僕は裏金をもらっていません。だから何でもいえます。裏金のことで何か尋ねたいことがあればあるのであれば、僕に言ってください」。そう言って別れたんです。
それでそのことを、もう僕はすぐ忘れてしまいました。
運営者 なるほど。
仙波 ところが12月になって、弁護士の先生から、「1月7日にオンブズの会をやるのでそこに来て裏金問題について説明してもらえないか」と連絡が入ったんです。
それでほんとに軽い気持ちで出かけたんですよ、僕は。「話をするだけでいい」と思っていましたから。そのことについて話したとしても、オンブズえひめが何を、どこまでやろうとしているのか、その時点では分かりませんでしたから。
たまたまその日は、高校時代の同級生を中心とした新年会と重なっていたんです。だから「まあオンブズの会で30分か1時間話して、切り上げて新年会に行けば良いだろう」と軽い気持ちでした。
運営者 軽い気持ちですか。
仙波 ええ。行ってみると弁護士の先生が8人くらいいて、その人たちは今でも私の弁護団になってくれている先生方なのですが、とても熱心だったんです。
運営者 目の色が違った?
仙波 今まで、マスコミの記者さんに話しても、全然取り上げようとしなかった。彼らには正義感や熱意が感じられなかった。
警察の中で「こんなこと(裏金作り)は、やめにしましょう」といっても、「何を青臭いこと言ってるんだ」と言われて終わっていたのですが、先生方はほんとに真剣に話を聞いてくれたんです。
「告訴告発事件があったとしても、ほとんど取り上げない。犯人が分かっていても、捜査に取り掛かる気配すら見えない。まったく動こうとしない。県警はどうかなってしまっているのですか?」とも言われましたね。「なぜ、不正をただせないのか」とも、尋ねられた。
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