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捜査費をつくらなければ出世できない

愛媛県警巡査部長
仙波敏郎 氏
仙波 いま岡本さんが言ったことを、僕はいつも同僚に言ってきたんです。
「お前、ニセ領収書を書いたら、私文書偽造で1年以下の罪になる。それを基に公文書を偽造すると1年以上10年以下の罪や。詐欺は10年以下。業務上横領は10年以下。それだけの罪を犯したものが、千円の万引をした人間を追い回して捕まえて、調書を取れるのか? 自分が犯した犯罪についてはホッカムリして、すむのか」と。
運営者 まったくですよね。
仙波 そしたら返ってくる答えは、「そりゃ違うでしょ」と。
運営者 えっ、違うんですか!?
仙波 「われわれがやってるのは仕事でしょう」って言うんですよ。「そうしたらお前、取り調べが仕事ということは、お前らがやった犯罪行為は何なんだ」と聞いたら、「それは組織の皆がやっていることだから」という。だから僕はこう言うんですよ。「みんながしたら許されるのか?」と。
運営者 犯罪も、みんながしていれば問題はないのかと。
仙波 それに対しては、「それはそれで・・・」と言葉を濁すしかないんですよ、彼らは。
運営者 それはどういうことなんでしょうか。矛盾を矛盾としたまま生きていけるか、あるいはほったらかしにせずに正義を貫かなければならないと考えるか、その認識の差でしょうか。
仙波 みんな個人は弱いんですよ。ほかの連中を見てると、弱いなと思いますもん。それと出世したいんですよ。
運営者 もちろん、階級が上がっていくのが警察官の一番の楽しみであるというのはわかりますが。
出世と裏金づくりが裏表になっていなければ、それでもまだいいかなと思うのですが、一体になっているんでしょ。事実上拒否できない。これは根が深すぎますよ。
仙波 出世すると、捜査費をつくらなければならないポストに行くでしょう。裏金を作るのは課長クラスですからね。カラ出張にしてもカラ残業にしても、いろいろな物品を買ったことにして裏金を作るのも普通のことですから。警察学校の給食係にまで領収書を書かせますからね。見境がない。どうしようもないですよ。
運営者 とにかく、ありとあらゆるところでネコババをしようとする県警の姿勢は、驚きを通り越して呆れるしかないですね。
仙波 そうですかねぇ。うちの会社では、それは当たり前のことなんです。
僕は、「それをおかしい」と思うんですよ。だけど他の人たちは当たり前だと思っています。
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